NHK koyxenな夜
2015年10月10日
ダルストンのbirthdaysで日本人テクノアーティストのNHK koyxenがプレイするとResident adviserで見つけて行ってきた。
深い時間に着いたら、ちょうどトレードマークのプラスティックの眼鏡をかけた彼がでてきて、プレイが始まるところだった。
NHK koyxenを知ったのは、テクノ好きの友達に、
『ベルリンのPANっていうレーベル面白いよ、きっと好きだと思う。』
と言われ、チェックしてたら発見した。
Lee gambleやObjektなどのアーティストに並んで、日本人のNHK koyxen。
なんて読むか分からないけど。
実験的、エクスペリメンタルテクノ。
日本人らしくない面白い音を作っていて、興味深かった。
静かに始まった。
ダルストン内でも、特にこのエリアはクラブやバーが向かい合わせ、隣り合わせに建ち犇めき、週末は道路にまで人が溢れている。
土曜日の今日も例外ではなかった。
一階はバー、階段を下ればクラブ。
広くはない、暗い、ダルストンらしいヴェニュー。
激しく踊っていたクラウドの足が一瞬止まる。
そして、浮遊感 を捉えたものから、楽しみ始めていく。
ゆらゆらと動き出す。
無駄を排除したような音、複雑に重なっているような音。正反対の印象の不思議。
ジャンルを言うのはナンセンスだが、アンビエントと脳をつかまれるノイズが入れ替わる。
ジャンルを言うのはナンセンスだが、インダストリアルな音が空間で遊んでいる様。
クラウドは手をうねらせて、音を追いかけていた。
深い時間にマッチした。
彼のパフォーマンスでしか味わえない空間、音楽。
ジャンルを超えて変化していく音と人。
いい経験。
PANからだしているLPのタイトルはDance classics.
これがダンスのクラシックという彼は間違いなく変人なのであろう。
イーストロンドンのラーメン屋
2015年10月7日
ラーメンが食べたい!
海外に住んでいても、日本に住んでいても、いきなり無性にラーメンが食べたくなるときがある。
ラーメンの不思議。
ロンドンでラーメンといったら、
世界チェーンを広げる一風堂
連日行列、噂の金田屋
ジャパンセンター運営で、ロンドンに数店舗を構えるSHORYU
SOHOにある名店サスケ
深夜までやってて飲んだ帰りにいける一点張
などの名前をよく聞く。
それらは全てSOHOから徒歩圏内に位置するのだが、イーストに住んでて、ラーメンが食べたい、という理由でわざわざセントラルにいこうという気にはなれない。
ロンドンは空前の豚骨ラーメンブーム。
そしてイーストロンドンにも豚骨ラーメン屋がある。
その名もTONKOTSU EAST。
Haggerston駅から徒歩1分程の場所にある、ちょっとお洒落なラーメン屋。
キングスランドロード添いからも見える‘豚’の看板が目印。
中に入ると日本のラーメン屋の匂い。
テンションが上がる。一瞬で、頭の中ラーメンでいっぱい。
ラーメンの不思議。
メインメニューはつけ麺、豚骨ラーメン、醤油ラーメン、鳥ラー油ラーメン。(すごく気になる)
TONKOTSU BAR &RAMENはロンドンに5店舗あるらしいが、つけ麺はEAST限定メニューらしい。
今回は店の名前にもなってる位だから無難に豚骨ラーメンをオーダー。
豚骨ラーメン£11。(+チップが12%、トータル£12ちょっとになる。)
場所柄か、お客さんは全員外人。
スタッフも全員外人。とっても愛想の良いスタッフ。
広くて開放感があるお洒落な店内。
店内奥には製麺機が!
日本から取り寄せた製麺機で、店内で製麺してるそう。
麺はもちろん、ストレートの細麺。
豚骨スープが濃厚で、表面に幕が張っている程。
普通に、豚骨ラーメンでした。
麺がスープをすってしまっているのが少し残念。あとスープの量が少ない。
店員さんにいったら、無料でスープを足してくれたので良かった。
日本のラーメンと比べたら劣るものの、家から徒歩15分の場所で豚骨ラーメンがあるのは有り難い。
日本のラーメン屋って食べ終わったらすぐ店を出るけど、この店はBAR&RAMENと詠っているだけあってバーでラーメンを食べてる感覚で、食べ終わったあとも、ゆっくりしていっていいよっていう感じ。
大食いの私は、替え玉£2も追加オーダー。
次はEAST店限定のつけ麺、そして気になる鳥ラー油ラーメン狙いでいこう。
ちなみにイーストロンドンのラーメン屋は、
同グループのTONKOTSU MARE STREETがハックニーにあるのと、
リバプールストリートステーション近くに2015年4月にオープンしたばかりのSHORYUがあるよ。
Hoxton のオススメバーJuguar shoes
2015年10月6日
仕事後はHoxtonにあるバーJuguar shoesで一杯。
ショーディッチ寄り、キングスランドロード添いにあるガラス張りの店。
靴屋じゃなくてバー。
統一された繊細なグラフィティが店の壁全体、天井に描かれていて、青白いライトで照らされた店内はバーやレストランが立ち並ぶこのエリアでもひと際目立つ存在。
ランプにふかふかソファーがある様なザ・ブリティッシュなバーに比べ、
椅子、机にロウソクというミニマルな空間はザ・ベルリンなイメージ。
(※ベルリンのバー事情は知らないので、あくまでイメージ。)
平日なのに、一階は人がいっぱい。
客層もゆるいアーティな人でいっぱい。
バーのお姉さんも坊主でいけてる。
オススメは地下。
一階の少し都会的な印象とは異なり、低い天井にむき出しの古いレンガが歴史を感じさせる中規模な空間がある。
ゆっくり人と会話したい時に落ち着けるような空間。
ロンドンにきて思っていることがある。
バーやパブの音楽のボリュームが大きすぎることが多い。致命的に大きい。
音楽が大きいから、人の声も大きくなって余計に騒がしい。
叫び合うように会話したことが多い。
聞こえたふりをして諦めたことが多い。
外人と話しているとき、なにも分からなかったことが多い。
人と話す目的で‘クラブ’でなくて‘バー’を選択したはずなのに。
となりかねない。
ここはその心配がない。
良質な音楽を、適当なボリュームでかけてある。
といった印象。
この日は、数ヶ月前Raimeのイベントで友達になったテクノ好きの友人と、今月ブリストルで行われるSimple things festivalについて話した。
地下にDJブースがあって、週末は盛り上がっているようだから、また来たい。
未開のジャンル・アフロビートを体感せよ
2015年10月3日、土曜日
仕事後、今日はなにして遊ぼうかなってタイミングで友達から連絡が。
『彼氏がダルストンでDJするから、いかない?アフロビートとかダブのイベントだよー』
アフロビート?未開の響き。
誘われないといかないジャンルだと思って行ってきました。
Ghetto loungeは2003年にブリックレーンで始まったパーティーらしい。
12年続いてるパーティーってすごい。
場所はPassing clouds.
オーバーグラウンドのHaggerston駅とDalston Junction駅のちょうど中間くらいのハイストリートから少し入ったところにある。
深夜1時位に到着、深い時間だからか長蛇の列。
入場規制まであった。
中に入ってみて、装飾とクラウドの暖かいヴァイブスに人が集まるのも納得。
2階はソファが沢山置いてあってチルアウトできるのは素敵。 フェイスペインティングのブースもあって、楽しそう。
ちなみにトイレのグラフィティも可愛かった!
入った時ちょうどパフォーマンスしてたのが、メインのAfla Sackey&Afrik Bawantu.
ファンクオーケストラグループAfrik Bawantu に、ガーナ人のパーカッションマスターAfla Sackey。
10人以上ステージにいた。
老若男女、白人と黒人のミックスのグループ。綺麗な白人女性や、頭にターバン巻いてるアフリカ系の黒人男性まで色んなバックグラウンドの人たちが集まってる印象で面白い。
ヘビーなベースライン、ノスタルジックなサックス、浮遊感のあるエレキギターでかなりグルービーなダンスミュージック。
アフロビートって意外とお洒落な音なの。
ファンクなリズムに、ジャンベやアサラトなどの民族楽器が加わって、いつのまにか心地よいトランス状態に。
ガーナのトラディショナルなルーツ音楽とファンクがフュージョンして、UKで育っていった、彼らが作りあげた唯一無二の音なのかもしれない。
アフリカ音楽、全然聴かないけど覚醒的で音から文化を感じる。
オーディエンスを巻き込んでいくヴァイブス、人力ダンスミュージック独特の雰囲気でした。
All£1のヴィンテージショップ
2015年10月4日
古着が全部£1で買える古着屋のイベント見つけて行ってみた。
イベント名は‘MASSIVE VINTAGE POUND SALE £1 ‘
地下鉄セントラルラインMile End駅から徒歩5分程の古着屋
East End Vintage Clothing.
Mile End、その隣のBow周辺は、昔は治安悪いエリアだったみたいだけど、昼間だし、まあ普通の静かな住宅街でした。
古着屋は平穏な住宅街の橋の下の倉庫みたいな建物の一角にあって、いい感じ。
外にハンガーにかかった服が無造作に大量に置かれていて、鞄も山積みになっていて、お洒落なヴィンテージショップではないけど、イメージしてた海外の倉庫の古着屋って感じで味がある。
業者とかが買付しそうな感じ? でも業者っぽい人は全然いなかった。
日曜日だったこともあって、顔にペイントしたままのパーティー明けの若い子とか、ヴィンテージ好きそうなお洒落なおばさんとか客層は様々。
オーナーはトルコ系で、働いてる人もトルコ系のおじさんばっかだけど、なにかと親切でした。
『来週はテキサスに買付に行くんだー。まだこのビジネスを初めて2年だから、FACEBOK いいねしてねー!あと友達にも広めてねー!』ってフライヤー貰いました。
このイベントは、3週間に一回やってるみたい。
普段はキロ売りの古着屋で、袋につめ放題で£10、£20。
袋小さめだったから、やっぱ三週間に一度を狙って行った方がお得かな。
置いてある古着は、シミだらけ穴だらけのゴミみたいのも多いので(笑)、気にいったアイテム見つけても、よーく状態確認しないとです。
なにせ品数が多いから、結構体力使いますが、根気よく探してるといい物に出会えたりします。
ベネトンやフレンチコネクションとかヨーロッパのブランドの相当古そうなものも多くて、日本では出会えなそうなアイテムがあったり。
もちろんセカンドハンドじゃなくて、50‘s〜70’sのヴィンテージドレスやブラウスもあって柄とかレトロで見てるだけで楽しい。
パンツはリーバイスのジーンズがいっぱいあった。
504が多かった。ストレートが多いけど、いい感じに破れたベルボトムもあって、ヒッピースタイルとかしてみたいな。
ファスナー壊れてるものが多かったけど、根気よく探して自分にあう形に出会えた時はラッキー。
あとはファーのコート、ムートンコート、レザージャケット、Gジャンが豊富でした。
今回ゲットしたのはこんな感じ↓
カーディガンとワンピ、白のGジャン。
計£3(550円位)って安すぎる。
また、たまにいこーっと♪
陰鬱の国Dismaland
イギリス・ブリストル出身の反資本主義のグラフィティアーティスト・バンクシー。
グラフィティにとどまらず、ペインター、映画監督としても活動し、メッセージ性の強い作品をゲリラ的に発表する芸術テロを90年代から覆面で行い、ストリートの枠を超えて世界中から注目されているアーティスト。
2015年8月21日
彼のHPで突如発表されたのは、バンクシーを中心とした社会風刺的アーティスト61名によって作られた陰鬱のテーマパークDismalandが、翌日8月22日から9月27日までの期間限定で開園されるとの情報。
Dismal=陰鬱・暗いの意味があり、
コンセプトは子供向けではない、高いお金をかけなくても楽しめるテーマパーク。
この情報は、瞬く間にメディアやSNSを通して広まりDismalandの公式HPは当初サーバーダウンしてアクセスできない程の話題に。
チケットは1日4000枚限定。
オンラインチケットは販売開始から5分でソールドアウト。
当日券は1時、3時、4時に現地にて限定枚数のみの販売。
チケットは、なんと£3(約550円)とのこと。
そんな中、最終日9月27日 にDismalandに行ってきました!!
ロンドンからブリストルまで電車で約3時間、
ブリストルから最寄り駅のウェストン・スーパー・メアまで電車で約20分、
最寄り駅から海辺にあるDismalandまでは徒歩10分程。
この海辺の街はバンクシーが17歳まで毎夏訪れていた場所で、
思い入れのある場所だそう。
最寄り駅から会場までの間に早速バンクシーの作品を発見。
会場は最終日ということもあり、当日券を求める人々で長蛇の列。
列の真ん中に立って『Thanks for Banksy!』の札を下げたおじいちゃん。
Dismalandを残したいと署名を集めていました。
オンラインチケットがあったにも関わらず、1時間弱並んでの入場でした。
セキュリティのお兄さんに顔を30センチ近くまで近づけられ、
『これはお前のカバンか?本当か?』
と尋問を受けつつゲートを通過し中へ。
入り口付近でパンフレットを配っているお姉さんに睨まれつつ、
手を出すと地面に一枚落として貰えました。
その他にも、足を引きずっているスタッフ、
壁にもたれかかり頭を抱えるスタッフ。
とってもDismalなスタッフたちを見てるだけでも面白い。
観覧車やメリーゴーラウンドがあるものの、
ストップモーションムービーなどの映像を常に流している巨大スクリーンや、
塀一面に描かれたグラフィティやメッセーッジなど、
テーマパークというよりかは体験型の野外アートギャラリーに迷い込んだ雰囲気。
唯一の室内コンテナの中に入ると、
暗闇で変速に動くゴーカートに乗った死神が70’sのディスコミュージックにノって迎えてくれます。
それを見ていたベビーカーに乗った子供が号泣していました。
コンテナ内は、映像作品、ペイント、オブジェなど様々な作品で溢れていました。
全身タトゥーのプリンセス。
下半身が蛇になったミッキー。
戦車にのるクッキーモンスター。
原爆をイメージしたオブジェ。
逆さまに回転する赤ちゃん。
某インターネット会社のロゴのカラーをモチーフにしたバルーンの下には、
50個のステーキナイフが・・・
また残酷なバスと名付けられたバス型ギャラリーの中は、
イギリスでは1日1人平均300回防犯カメラに写り、歩き方や仕草も記録されている。
またスマートフォンで管理された社会で、
誰がどんなメールを送り、どんな写真を撮ったか全て管理されている、
管理されすぎた社会への皮肉なメッセージ。
中心にある城の中には、事故ったカボチャの馬車から身を投げ出し倒れるシンデレラとその写真を撮るパパラッチ。
故ダイアナ妃をモチーフにしているそう・・・
城の中に入る際に『スマイル!』といわれ、写真を撮ってもらえるが、
城を出る際に、パパラッチの横で満面の笑みで立っている自分が合成された写真が£5で購入できるシステム。
ちなみにDismalandのHPに搭載されているバンクシーのインタビューでは、
皮肉と言われるがそんなつもりはない。ディスニーを批判していない。
アナと雪の女王は素晴らしいしね、と語ってはいます。
その他、マスクをした20名程の団体が登場し、ブラジリアンサンバを演奏したりと、入場者を驚かせるエンターテイメントが満載でした。
ちなみに閉園後Dimalandで使われた資材等は、英国とフランスを結ぶトンネル付近にある難民キャンプに移され、シェルターとして再利用されるそうです。
この国境付近には、イギリス入国を望みながら難民生活を送る人々が大勢いるそう。
5週間限定のユートピアDismalandには計15万人が来場し、
皮肉にも経済効果はなんと38億6000万円!