Newフレンチポップ Jainちゃん
2017年春。
フランスの服屋やカフェ、マクドナルドでも!
至る所で彼女の歌声が聴こえてきた。
一度聴くと覚えるシンプルさ、鼻歌を歌いたくなる様なキャッチーなメロディー。
気になってはいたもののチェックはせず、フランスで流行ってるの?位に思っていた。
ある日ホテルのロビーのTVで音楽番組を見ていたとき、あの曲がかかった。
私は釘付けになった。
ハスキーな歌声とはアンバランスな彼女のポップな存在感が際立つMVは可愛いだけじゃなく、毒がこもっていたからだ。
リリンアレンやケイトナッシュを思い起こさせるような雰囲気の彼女だが、もっと無機質でエキゾチックな要素が強い。
ドレスにスニーカーを合わせるコーディネートも2010年代を表していて、今時っぽくて愛らしい。
jain。
フランスはトゥルーズ出身の若干25歳のシンガーソングライター。
教授をしていた父の仕事の関係で9歳から3年間をドバイ、その後4年間をコンゴ、またその後1年間をアブダビで過ごす。
ダンスミュージックの要素はコンゴで過ごした影響が大きいそうで、アフリカンドラムやアラビックパーカッション他、様々な楽器をプレイする。
また、この時期に音楽プログラミングを習得し初めてデモトラックを作成、マイスペースに投稿している。
その後パリのアートスクールに通い、2013年頃デビュー曲となるComeをリリースするとフランスとポーランドで小規模ではあるがヒットを記録。
2015年には初アルバムZanakaをリリースしている。Zanakaとはマダガスカル語で子供を意味する。(彼女の母親はマダガスカル系フランス人)
このアルバムが2016年にフランスの音楽祭のベストアルバム賞にノミネートされ、2017年にはComeがアメリカのTV番組の挿入歌として使われたことで世界的ヒットとなった。
アフリカに残してきた好きな人を思って歌う切ないリリック。
アフリカや中東のバックグラウンドを背負ってデビューしたばかりのフレンチポップの歌姫の成長が楽しみだ。