talking Quiet

27歳。音・酒好き、猫好き。London在住。UKの音楽を中心にゆるく書きます。

apex twinが始動し始めたね。

怖いよ。彼の動きは。

何年ぶりだろう。ライブ。6年かな?

 

SYROをリリースしたのはもう3年も前なのか。

SYROをリリースしたときもaphex twin名義としては久しぶりのリリースだったのだが、ambient worksの続きのような、またすぐ続きがリリースされそうな、永遠のような最高のアンビエントのアルバムだった。

(私は電子音や機械に詳しくないのに、音で分かるのってすごいと思う。)

 

彼は、自分で作り上げたのであろうか素なのか、変態としての存在価値があるので、小さなクラブで飛び入りでライブしてるはずだ。とか別名義で曲をリリースしているとか、予測不能を予測したい予測家たちに音楽的予想をされていた。

 

それが本当か分かる前に、本人が堂々と動き出した。

 

最初はアメリカの、音やアートなどライフスタイルフェスday and nightにラインナップされた。

そして先週、6月にイーストロンドンで行われるlondon fields day festivalにヘッドライナーとしてアナウンスされた。

(音が悪いと評判の悪いフェス。土曜日はEUの電子音中心、日曜日はバンド、そして毎年パティスミスやpj hervey等の大御所がくる。)

そしてヘルシンキのflow festivalにも名を連ねた昨夜、各地でライブパフォームされることが予想される。

(fuji rock17にもくるのでないかなー。)

 

この機会を逃したら、また次いつになるかわからないので見たいと思いつつ、

aphex twinは家で聴くのが最高なんじゃないかと思っている。

久々に書く。ata kakにはまったので。

フィンランドのヘルシンキで8月に開催されるflow festivalは毎年ラインナップが好み。

 

2015年はmassive attack、

そしてUKのオルタナR&BのパイオニアFKA TWIGSもヨーロッパで唯一このフェスでパフォーマンス。

それから、the smithのヴォーカル、モリッシーが開催寸前でアナウンスされるなど、結構レア感が強いフェス。

 

北欧のアーティストが多く出演するので、ラインナップを調べながら音楽をディグっていると、楽しい。

 

そんな中で、発見したのがata kak.

アー写が古くさい、ダサいサングラスにキャップを後ろかぶり。

お洒落な写真達の中で、飾らない(本人はきっと飾っているつもり)雰囲気が、

逆に新鮮だったのかもしれない。

アフリカ系フランス人のHIPHOPの人だと思った記憶がある。

 

YOUTUBEで検索してみると、なかなかノリの良いファンクのようなハウスの様な。

そしてata kakが唄い始めた瞬間。決まった。

はい!大好きだ!

 

調べてみると、ガーナ人。

ガーナ語?でラップをしている。

aka kakの声は切ない。切なくて面白い。面白い。不思議。

 


HIPHOPとハウス、ファンク、ハイライフのミクスチャーらしい。

ハイライフ?!

ガーナ発祥のハイライフという音楽のジャンルがあるらしい。

(下はオールドスクールのハイライフ。こんな感じ?なんか愉快。)

ata kakとも通じるところは、なにかどっかチープなサウンドと、発声。

ガーナ人の話し方の癖がヴォーカルに色濃くでている。

 

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そう。そして、このパッとでてきた謎のガーナ人のおじいちゃんにはまってしまった。

 

2015年、ヨーロッパ各地のフェスにちらほらでていた。

フランス、オランダ、ベルギー。

少しテクノなメンツの中で名前を見たりもして、

どんなライブパフォーマンスをするのか、とっても気になりだしてしまった。

 

そして2016年秋ついに、

LPをだしてるレーベルawesome tapes from africaとヨーロッパツアー決行。

LONDONにも来る。

 

 

このツアーの経緯、調べてみると素敵だった。

 

まずawesome tapes from africaというレーベルは、アフリカ音楽好きの1人のアメリカ人(ブライアン)が発信していたブログである。

 

彼は1年間アフリカに勉強、そして音楽を探索する旅にでた。

そこで現地のカセットテープのカルチャーに魅せられ、カセットを掘る日々。

そんな中、ガーナのカセット露店で出会ったのがata kak.

そして、彼を初めての記事としてブログを書き始めた。

カセット音源をダウンロードしてmp3で聴けるようにして、アフリカ音楽を発信していた。

そのブログの名前こそがawesome tapes from africa.

(今もレーベルのサイトと一緒に発信されている)

 

彼は数年、ata kakを探していた。

そして、カナダはトロントの空港で偶然に出会ったらしい。

 

そして、このレーベルからLP、CD、そしてカセットの再リリースが決定。

 

故郷ガーナのサウンドと彼の切ない声は、この変わった経緯を背負い瞬く間に話題となり、レーベルの名前と共に一躍有名となった。

 

このアルバムobaa sima、

個人的に捨て曲なし、そして曲順の流れが最高なので、なにかと最高なアルバムだ。

狙いのない最高は最高でしかない。

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アーティでポップなangel GRIMES!!

昨年でたアルバムart angels聴けば聴く程、はまります。

28歳の女の子が1人で作り上げた音なら、天才ですね。

 

一聴ポップなんですが、何度も聴いていると死ぬ程音が凝っていて面白い。

特に低音の打ち込みが面白いです。

色々な要素を含んだアルバムに彼女の癖のない唄い方と澄んだ声が心地よくマッチして科学反応おこしちゃいましたね。

彼女はもっと実験的な要素が強いアーティストだと思ってましたが、一周してポップに固めてきました。

 

暗い音楽ばかり好んで、この手の音楽はあまり聴かないのですが、

久々にヒット、オススメです。

 

彼女について、

カナダはバンクーバー出身の28歳のシンガーソングライター。

また自身のPVの監督も行なっています。

カナダのアンダーグラウンドシーンで実験的音楽を進化させ、大学時代に始めてセルフレコーディングを行っています。

そして5年間で5枚というハイペースでアルバムをリリース。

アルバムによって別人が作ったかのような、背景の違う音楽性をだしているので初期から聴いてみるのも面白いです。

 

このペースだと、来年あたりもアルバムがでそうですね。

 

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Aphex twinすきならVenetian snares

ロンドンの地下鉄にて、2014年リリースの13年ぶりaphex twin名義でのアルバムsyroが、グラミーの最優秀ダンス・エレクトロニック部門アルバム賞を受賞したとの広告が目に入った。

 

2000年代後半からPOPスターや、近年ではアイドルさえもエレクトロミュージックにノって歌い踊る、嫌な時代。

そしてギャル達がEDM大好きなどと言い出しはしゃぎクラブで踊る時代。

(これはクラブの本質だから良いことなのだが、私はEDMという言葉が嫌いなのだ)

 

それは極端な例だが、今や万人にうけるコマーシャルなトラックが蔓延しつつある中で、彼のように名が売れても、好きなことをやり続けているアンダーグラウンドなアルバムが受賞するというのはアメリカも結構やるなという一言。

 

(まず一曲目からacidyで良い。)

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あまり電子音楽を聴いてない人でもAphex twinを好きな人って多いよね。

 

私の友人の寝る前は久石譲を聴いて眠るなんて子にもSyroをオススメすると、彼女のitunesにすらっと入ってしまう程、なんていうか音の厚みが天才的に心地よいアルバム。

 

92年リリースのセレクティト・アンビエントワークスは、聴くだけで誰もがアンビエントという音楽に興味を持ち、その奥深さに魅せられる名アルバムだった。

オーケストラを聴いているような壮大さを感じつつ、これがアンビエントか!と打ちのめされる名アルバムだった。

 

ドラムン・ブレークビーツの要素を感じるトラックから、クラシックや民族音楽を彷彿とさせるトラックまで幅広くジャンルレスなAphex twinが、80年後半から90年初頭の電子音楽ムーブメントを網羅し、新たなエレクトロミュージックのパイオニアとして1つのジャンルを確立してしまったような印象さえ受ける。

 

ちょうど20年前、96年MTVのインタビュー。時代を感じて面白い。

寝転がりながらのラフなインタビューの様子や、インタビュアーが健康的な美人じゃなくてハスキーヴォイスのセクシーなお姉さんなのも90年代っぽくて良い。

(勝手に90年代お姉さんはセクシーだと信じている。)

それより10分13秒に飛んでください。

 

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イングランド南部コーンウォールという、風景の美しいのどかな田舎街として知られる土地は、なぜこのような音楽そしてコーンウォール一派として名を馳せるaphex twinはじめスクエアプッシャーなどのアーティストを排出したのか。

 

田舎はやることがないし、イギリスは雨が多いから、内に籠もり、いい作品が生まれるんだとはよく聴くが、日本の田舎はやることがないから早く子供を作るのに、なぜイギリスの田舎は音楽が発達するのか。

 

だが田舎といってもヨーロッパ最大の都会ロンドン出身の素晴らしいアーティストも数えきれない程いるし、やはり田舎のせいではなく暖流と天気のせいなのかも知れない。

 

ブリストルでトリップホップが生まれたように、

マンチェスターでニューオーダーやケミカルブラザーズが流行ったように、

アイスランドにビョークが住んでるように、

コーンウォールにはAphex twinだっただけの話だ。理由などない。

 

2015年はスクエアプッシャーはいろんなフェスにでてたね。

2016年もフジロック出演が決まって、今年も勢力的に活動するみたいだよね。

 

彼のように泥臭さと反対の音楽(と思っている)って、脳への刺激になるような緻密なVJも合わせたインスタレーション感覚で楽しみたいんだ。

だからスクエアプッシャーのパフォーマンスは一度は見てみたいものだが、野外のフェスよりはスペースを把握できる場所で聴きたいなんてのは贅沢か。

 

話はそれたが、ロンドンのフリー音楽マガジン・ロンドンステレオにのってたカナダ人ヴェネチアン・スネアズが良かったのでオススメしたい。

 

(昨年12月に公開された、2016ワールドツアーのプロモーション的な映像)

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彼の音楽は良い。

音に鋭度があるものの、アンビエント好きならきっとはまるだろう。

RINGO DEATH STAR、USのシューゲイズ

シューゲイズといえばMY BLOODY VALENTAIN.

名盤といわれるLOVELESS はもちろんのこと、オススメは5曲のみのミニアルバム、you make me realizeだ。

このアルバム抜きにマイブラは語れない。ちなみにレコーディング場所はロンドンはウォルサムストウだそう。

間ライブでのノイズは20分に及ぶこともあり、ずっとノイズシャワーを浴びていたい涙がでる名曲なのだ。

 

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シューゲイズとは、靴を(シュー)凝視(ゲイズ)する。

マイブラが演奏中ずっと下をみていることからついた名称がジャンルになって、マイブラが奏でる様なノイジーなギターや歪んだサウンドにウィスパーヴォイスを指すようになった。

 

当たり前で、シューゲーズといえば80年代のイギリスを真っ先に浮かべるし、はたまた2000年代のジャーマンシューゲイズなんかを思い浮かべる。

だが、シューゲイズがアメリカでも流行ってるらしいなんて聞いたのは、2008年頃。

その代表がリンゴデススター。

ちなみにビートルズのリンゴと、スターウォーズのデススターからとったそう。

単純だが、スターウォーズが公開の度に盛り上がりそうで良い名前。笑

 

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テキサス出身の彼らだが、ベースヴォーカルの美少女のアンニュイな甘い歌声は北欧を歩いているような気分にさせてくれるドリーミーさがある。

3月にロンドンでパフォーマンスするようで大変楽しみである。

マッシブアタック2016

イギリスでしたいことリストの1つ、MASSIVE ATTACKを見るが叶った。

ブリクストンはO2アカデミー。

 

MASSIVE ATTACKは、2年に1度精力的に活動するそうで2016年はその年。

昨年10月に発表したEUツアーはどの会場も開始まもなく売り切れが続出でした。

 

今年早速、MASSIVEの新譜が4曲でました。

 

trickyとのフューチャリングはPVをぜひチェックしてほしい。HIRO MURAIという日本人が監督をしているようだが、彼の作品の特徴はドラッギーな描写が多いが、ストーリー性があり、ダンスや音楽を組み込んでいて面白い。

 

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そして今回の前座を努めたyoung father.

有名どころを抑え、デビューアルバムで英・マーキュリー賞を受賞以来ちらほら名前は見るが、何者なのだろう。

 

スコットランドはエディンバラ出身のヒップホップグループ。

14歳の頃、エディンバラのクラブで出会った三人がすぐに作詞作曲、そしてメンバーの1人の家にあったカラオケマシーンを使い、カセットにレコーディングを始めたそう。現在27歳とまだ皆若い。

 

実際見ると、ヒップホップという感じはしなかった。イギリス特有いやイギリスの北の方特有の神秘的なサウンドとヒップヒップの要素が加わり、彼ら独自のサウンドとなっていた。

ナイジェリアやガーナなどにルーツを持つ彼らのエネルギッシュなステージパフォーマンスは見るものを惹き付けた。

このKEXPでのパフォーマンスも面白いのでオススメ。

 

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MASSIVE ATTACKのPVといえば、名曲pradise circleのPVが面白い。

元ポルノ女優のインタビューと、彼女の当時のセクシーな映像がアーティでなかなか素敵な映像だ。

嫌らしさのないフィルムポルノと元女優がカメラが大好きと繰り返し言うのがシュールである。

規制でYOUTUBEではみれないようになっているようでVimeoで見れます。

 

vimeo.com

 

まだ2016年のフェスのスケジュールが発表されてないが、ぜひもう1度絶対に見たいのである。

 

変幻自在powell

今イーストロンドンを中心に精力的にパフォーマンスを続けているPOWELL。

ダイアゴナルレコーズの創設者であり、昨年夏に日本に初来日を果たし、どみゅーんでプレイしたのも記憶に新しい。

 

190センチ近い長身、瞳孔の開いた目、ルックスは十分な程のクレージーさがある。そんな彼が作り上げるダンスミュージックは独特、そしてなにより彼のダンスフロアはロンドンでも唯一無二のアンダーグラウンドなクレージーさがある。

 

ノイズやパンクをバックグラウンドに感じさせる破壊的な印象のエレクトロニカ。

そしてなによりの特徴は、そんなハードなサウンドでも、ファンクやミニマル、はたまたドラムンフリークの心をも掴む幅広いキャッチーさではないか。

 

ソナー(バルセロナ)など大規模フェスから、CAFEのような小さな場所まで月に一回はパフォーマンスを続けているPOWELL.

突如ラインナップにアナウンスされるケースが多い気まぐれなアーティストなので、フォローしていきたい。